6/1からのふるさと納税新基準施行に伴い、総務省は泉佐野市を含む4自治体(泉佐野市のほか、静岡県小山町、和歌山県高野町、佐賀県みやき町)を対象外にする方針とのことです。
今までも散々総務省に対抗し、最後の反乱とおぼしき3月の「閉店キャンペーン」でついに泉佐野市への寄付は出来なくなってしまうのかと思いきや、ついに最後の最後に思いきったキャンペーンをぶつけてきました。
「規制後のふるさと納税を体感して、ギフト券最大30%をゲット!」「これでいいのか?ふるさと納税」と締め出されたことを逆手にとり、煽り満天の「300億円限定キャンペーン」を5月31日まで実施しています。
ちなみに「閉店キャンペーン」のときも単純にケンカ売ってると思いきや、その趣旨は少し異なっていました。
まず市が直営サイトを運営して経費を浮かせ、浮いた経費をAmazonギフト券として納税者に還付するスキームは作った。
高額化するふるさと納税の返礼品を問題視した総務省は昨年、「制度の趣旨に合わない返礼品」の自粛を要請し、今年6月以降は返礼品を「寄付額の30%以下の地場産品」に限定するとの通達を出したのですが、影響を受けるのは市の歳入よりもむしろ、「地場産品以外」を取り扱ってきた納入業者。
市内の業者の倒産を防ぐ意味でも、さらにAmazonギフト券の還元率を増やす代わりに返礼品の発送をかなり先まで伸ばすというコースを設け、その間に業者には倒産を防ぐ手立てを考える時間を与えたのだそう。そう考えると、泉佐野市の姿勢も理解できますよね。
そして今回の最後のキャンペーン。
ふるさと納税が「チョット残念」な制度になってしまうと揶揄し、その「残念具合」を2つのコースで表現しています。(もちろんAmazonギフト券により、完全に残念にはしないのが泉佐野らしいところ。)
Aコース
「地場産品問題」体感コース
返礼品(返礼率30%)+Amazonギフト券20%
~もしも、泉佐野市のふるさと納税が「地場産品」だけになったら~
Bコース
「経費50%問題」体感コース
返礼品(返礼率20%)+Amazonギフト券30%
~もしも、経費50%問題のしわ寄せで、返礼品の調達率が20%になったら~
ということで、返礼率50%はキープしたうえで、もし泉佐野が総務省の通達に従ったら、どれだけ魅力的な返礼品が出せないか、を表現して見せてくれています。
でも、ちょっと待って。
泉佐野市は閉店キャンペーンの際に、直営サイトゆえのさらに10%上乗せでの60%返礼をしていたハズ。
大丈夫です。ちゃんとそのコースも準備されています。
Cコース
「ポータルサイト手数料問題」体感コース
返礼品(返礼率50%)+Amazonギフト券10%
~ポータルサイトの手数料がない場合~
このキャンペーンは結局のところ、A/Bコースのコンセプトで集客し、主力のCコースでのクロージングをかけるマーケティング戦略のようですね。
最後の最後まで工夫を続ける泉佐野市。
ビジネスパーソンとしては学ばされることが大いにあります。
新制度以降後も何かしでかしてくるんじゃないか、という期待感もありますね。(さすがにもう無理かな。。)
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