人事担当者の目線から言って、今日本で一番採用に使われているのはビズリーチといえるでしょう。
ここ数年で、人事の採用担当者の動きもがらっと変わってきました。
その変化を人事担当者目線で説明してみましょう。
転職するにはどんな準備が必要ですか?
まずはビズリーチに登録かな。そこからスタートするのが早いと思うよ。
従来の転職市場
これまでは、やはり中途採用といえば、転職エージェントが王道。
企業は空きポジションができたら、JD(Job Description)を準備し、求人票の形で転職エージェントに連絡します。すると転職エージェントは各社のWebサイトなどで集めている転職希望者から要件に合う人を探し、企業に紹介してくれていました。
つまり、企業は求人票さえ準備すれば、それを求人広告として広めたり、候補者探しや候補者に応募をしてもらう説得をすべて転職エージェントがしてくれていたわけです。
一方で、採用が決まると、企業は転職エージェントに一定のFee(紹介手数料)を払います。これは通常、オファー年収の20~40%の金額で人材紹介契約が結ばれているので、例えば年収500万で人を雇うと、それだけで100~200万の紹介手数料を支払っていたわけです。
それでも自社で求人広告を出したり、自社で候補者を集めてくる苦労に対して十分にPayしていたわけです。
ビズリーチのビジネスモデル
ビズリーチは簡単に言うと
①転職を考えている人が自分の職務経歴を登録する
②登録された情報を、企業の採用担当者やエージェント/ヘッドハンターが検索し、直接コンタクトする
という仕組みです。
この①からも②からも手数料を取る、というビジネスモデル。
通常の転職エージェントだと①の費用はかかりません。なので転職しようとしている人が損か、というとそうでもない。無料のプランもあります。有料会員のほうがより転職しやすくなる、という仕組みです。
考えてみたらそうですよね。転職しようとしている人には、ニーズがあるわけです。「よりいい条件の会社に行きたい」というニーズが。それを満たすために、コストをかけてもよいと思うのは(サービスレベルや効果によっては)当たり前とも言えます。
なぜ今、人事担当者がビズリーチに注目しているのか
前述のとおり、候補者からも手数料をとるビズリーチは、単純に企業が支払う手数料も安いのです。
ただそれ以上に人事からみていいのが、候補者を直接検索できること。
実際、どの程度候補者がいるのかいないのか、どれくらいの現年収なのか。
エージェントに任せていると楽は楽なのですが、エージェントから「転職マーケットにほとんど人がいないんですよ~」と言われたら信じるしかできなかったこれまでに比べ、各段に採用戦略が立てやすいのです。
さらに、企業から直接スカウトメールが送られるほうが、転職する人からしても本気度を感じれるものです。
ビズリーチで転職活動する際の注意事項
ビズリーチに職歴登録する時
通常の職務経歴書と同じだけの分量を書くのはやめましょう。多くの採用担当者はビズリーチでの候補者検索時はできる限り効率性を求めています。シンプルかつ客観的に、「職務経歴」のみとしましょう。自己アピールなどはあってもよいのですが、ほとんど読まれません。。
できるだけ正確な言葉で
企業の採用担当者は多くの場合「キーワード」で候補者検索をします。
例えば人事のポジションだと「HRBP」「HRビジネスパートナー」「人事ビジネスパートナー」「HR Business Partner」「人事BP」など、これらは同じポジション名ですが、採用担当は「HRBP」か「ビジネスパートナー」で恐らくは検索します。
資格もきっちり登録しよう
同じ理屈で、資格ベースで検索することも多いので、取得資格はきっちりと入力しておきましょう。
英語力は「ビジネス会話レベル」で
求められる英語力は企業によってマチマチですが、「メールの読み書きができればなんとか」というレベル間も多いです。が、採用担当者はまず「どの程度の候補者がいるのか」という観点で「英語:ビジネスレベル以上」で検索をかけ、少なければ「日常会話」に広げます。実際に必要な英語力は面接時で確認すれば大丈夫。
さらに言えば、面接時の人物面のフィット感高ければ、英語力は割り引いて結果検討されることも多いのです。
企業からの直接スカウト経由で面接に臨む場合
ここは結構注意が必要です。
多くの場合、企業の採用担当者との電話面談などが一般的です。すなわちスカウトを送った人「のみ」との面接/面談です。この場合はあまり構えず自然体でも大丈夫。
この面接/面談の目的は「変な人じゃないか」と「職務内容の不明点解消」が主な目的だからです。
注意すべきは、Hiring Manager(上司に当たる人)との面接時。
通常、エージェント経由での候補者は、自ら転職活動を積極的にしている人が多く、求人票に自ら申込を入れた人が多いのですが、ビズリーチの「スカウト」経由だと、そこまで「その会社のこのポジション」への動機が煮詰まってないケースもあるでしょう。だって「スカウト」されたんだし。
でも人事担当ではなく、部門の上司たちはそんな背景をあまり知らずに面接することも多いのです。となると「エージェント経由の人」と同じ温度感での面接だと、「熱意」の違いみたいなところを自然と感じられてしまいます。
Hiring Managerと人事が一緒に面接に入るケースだと、人事担当者がそのあたりをフォローすることもありますが、外資の面接は人事とHiring Managerは別々に面接するのが基本。
なので、いざ面接、という際には「この会社に入るつもり」までは気持ちを高めておきましょう。
まとめ
いかがでしょうか?
外資系企業の日本における採用活動はLinkedInとビズリーチでの、企業採用担当者によるダイレクトソーシング(エージェントを介さない採用活動)が主流である理由をお分かりいただけましたでしょうか?
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