転職しよう!そう思ったときにまず転職サイトを見るよりも先に考えること

転職

転職を考えたことがない人というのはどれくらいいるのでしょうか?

2017年の日経ウーマンオンラインの調査によれば、77%の働く女性が「転職を考えたことがある」と回答しているようです。もちろん読者に偏りもあるのですが、私の感覚値としてもこの割合は「そうだろう」と思えます。

転職しようか悩んでるんです。

テディさん
テディさん

自分がしたいと思うのであれば、すればいいんじゃないかな。悩んでいるなら決断できるように応援するよ。

転職を考えている人すべてに

私自身、「人事」の担当者として35~46歳までの間に三度の転職を経験してきています。必然的に周囲の人の転職相談にのる機会も多いです。その時に必ずアドバイスしていることがふたつあります。

人生に正しい答えなんてない。正しい答えを選ぼうとすると永遠に見つからない。そうではなく、自分が選んだ選択肢を正解にしよう。

自らの運命をコントロールせよ。さもないと、他人にコントロールされちゃうよ~Control your own destiny, or someone else will~ジャック・ウェルチ

哲学的になってしまうかもしれませんが結局のところ、転職するのかしないのか、転職して結果ハッピーなのかそうでないのか、転職しなくて結果ハッピーなのかそうでないのか、それを決めるのは自分自身の認知でしかない。ということだと思っています。

もちろん金銭的には色々な尺度で測れるものはあります。まったく同じ給与制度だと、同じ会社に居続けたほうが退職金の積み立ては多くなります。見えない部分でも例えば社会保険の会社負担分の割合によっては手取り額に差がでることもあります。

日本の大企業に入れば、相対的に雇用を失うリスクは減少しますが、強制加入の労働組合があり組合費を徴収されます(これはサービスとバランスしているはずですが)、一方で外資系企業やスタートアップ企業だと、雇用リスクは大きいのに組合がない会社がほとんどです。

ま、色々なことを考えすぎると「思考停止&行動停止」という一番よくないパターンに陥りかねないので、「人事の採用担当者」「転職経験者」という2つの側面の経験から、色々な情報をお伝えしていこうと思います。

転職を考えたときに○○するより先に知っておきたいこと

転職の成功確率は?

転職満足度という調査があります。

例えばマイナビ。2017年度の調査で81.6%が転職に満足していると回答していますね。

一方で、このような統計の見せ方はそのサイトの主目的によって変わるのが常。このマイナビさんのデータも2014年度調査のときは選択肢が5つで60.5%という、少し低めに見える見え方でした。

実は、同業のエン・ジャパンさんでも似たような調査は公表していて「転職後、期待していたことは満たされましたか?」という質問に対して過半数の57%が「いいえ」と回答しています。

また、2017年にコンサルティング会社のBCGとリクルートワークスによって行われた求職トレンド調査2017だと、74%が「以前よりも満足」と答えています。

このようなデータからみると「どちらともいえない」というのが正しいし、元に戻ると「自分がどう結果を認知するか」というのがやはり一番重要なのでは、と思うわけです。

どのような転職ルートがあるの?

多くの人は転職を考え始めたときに「転職サイト」を見るところからスタートするのではないでしょうか?そしてそのうえで、友達や知ってそうな人に相談する、という流れを経るのではないかと思います。では「転職サイト」って何なんでしょう?そして「人材紹介会社」ってのも何なのでしょう??

で、そもそもどのようなルートでの転職が多いのでしょうか?

厚生労働省が定期的に「雇用動向調査」という大がかりな調査を行っています。企業で人事として働いていますので、会社にもこの調査票がやってきます。送られてくるとデータ抽出がめんどくさいのでちょっと憂鬱な気分になります。。(厚労省の方、読んでいたらすみません。)。

その中に、入職経路(=就職先を手に入れた方法)別のデータが公表されています。これをみると転職者に限れば、(企業にとって)無料のハローワーク経由が約27%、有料の民間職業紹介会社や広告経由が約36%、縁故(知り合いの紹介)が約25%という内訳です。

これを企業規模別に集計したデータも存在します。想像に近いかもしれませんが、1000人以上規模の大企業になると広告の比率がぐっと増し、 ハローワークの比率が下がるのが顕著ですね。その意味では大手企業への転職を実現したければ、「転職サイトをながめる」という方法論から入るのは正しいわけです。ここはもちろん、大手企業ほど広告に出すお金があるから、という理屈に他なりません。

 この状況は日本独特なのですしょうか?

記述の求職トレンド調査2017に興味深い比較データが載っています。

 

質問の聞き方自体が変わるので単純比較は出来ませんが、アメリカ・イギリスと比較してみると日本は「公的機関(ハローワーク)」と「リファーラル(知人紹介)」の割合が極端に高く、インターネット求人サイトの割合が低いのが見て取れますね。そして「SNS経由」も明らかに低いです。

今後の日本の転職市場の変化

このようなデータから考察すると、今後の日本の転職市場は

○まだまだインターネット求人サイトの割合が増えていく。

○SNS経由での転職も増えていく。

○とはいえ、リファーラルルートは引き続き大事にしなければ。

ということが言えると思います。これは私の実感値とも同じです。LinkedIn(採用に特化したSNS)を使用している人は日本企業においてはほぼ見かけないし、私自身は求人サイトとリファーラル経由での転職活動をしましたし、自身が属する企業としてもリファーラル採用に力をいれています。

このことを踏まえて、転職活動の準備について、これから発信していきますね。

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